仕事の入り時間が3時間遅くなったので、その間に気になっていた

映画『監督失格』を観てきました。

今、業界で“密かな話題”(←日本語まちがってる!)のこの映画。

観た人が、みんな『涙が止まらない…』と感想を言っているので気になって気になって。

映画の内容は、

200本以上の作品に出演しながらも、

2005年に34歳で急逝したAV女優・林由美香を題材としたドキュメンタリー。

林の元恋人でドキュメンタリー「由美香」(1997)も手がけた平野勝之監督が、

林とかかわった約15年間にわたる記録と、林の死後に新たに撮影した映像で構成した。

というもの。

あんまり書くと、ネタばれになるので書きませんが

なんだかもう、自分でもわけわからないほど後半、涙が止まりませんでした。

ぶっちゃけ、前半は『なんでみんな、これを観て泣いたとか言うんだろう…』って疑問だったんだけど

あるターニングポイントでそれがガラっと変わる。

正直言って、元恋人だし監督と女優だから関係が密すぎて被写体との距離感とか構成とか

編集とか、荒いところもたくさんあるんだけど、それが逆にまたリアルだったりもする。

ナレーションを一切使わないってところにも、ガツンときた。

とにかくもう、『愛してるよ。』に込められている熱量の多さに圧倒され、

誰かに思われるってことは、本当に幸せなことなのだと思いました。

そして唐突に思い出したのは、『僕らはなんで生まれてきたんだろう。』というルイトモの言葉。

人はみな誰かを愛し、失う怖さに向かって生き続ける。

それが人生だとしたら、人生ってなんと儚くて脆いものなんだろうって思って切なくなった。

そして、圧倒的な愛や想いを前にしたら、言葉なんて無力になる。

それを目の当たりにして私はまた、自分の商売に対し不安を抱き、途方にくれる。

人を愛するということ、愛する人を失うということ、愛する人を悲しませるということ。

そんな、いろんな『愛のカタチ』が詰まったこの映画。

映画館からの帰り道、私は絶対に好きな人より先に死なないって誓いました。

★大好きな麻布十番の魚可津で食べたさんま定食。

映画の余韻を引きずって、グズグズ泣きながら食べてたらなぜか

ナンパされた(笑)。