ようやく読み終わりました。
村上春樹さんの新刊『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。
久しぶりのハルキー作品。
比喩や描写が哲学チックで、読解力をものすごく使うので
集中して読まなくちゃならなくて。
だから、読み終わるのに2週間以上かかってしまいました。
ちなみに、あたしは読むのが早いので(職業病?)
たいていの本は1日で読み終えます。
でもって、この『多崎つくる』ですが、
読後感は『ノルウェイの森』の雰囲気に似ています。
なぜだろう…と思ったら、それは登場人物の年齢と
読んだ時の私の年齢がリンクしているからでした。
思いっきり個人的な事情(笑)。
高校2年の時に生まれて初めて村上春樹作品に出会って、
現代文の授業で『螢』を読んで。
それから、ハルキー作品にのめり込んで『ノルウェイの森』を一気読みして。
『ノルウェイの森』の登場人物は大学生だったので、当時高校生だった私は
感情移入しまくりでした。
今回の『多崎つくる』は、
『ノルウェイの森』ほど色々な展開やセンセーショナルな描写はないのだけれども
(あるいは、私が高校時代にセンセーショナルだと感じたことが、現代ではもはや
斬新でも刺激的でもなく当たり前のことになってしまったのかもしれないけども)
ゆったりと深く深く進んでいくストーリーが逆に、
大人になった私には心地よかったです。
『あるいは』というのはハルキー作品において、欠かせないWordの一つ。
あとは、『ある意味ではね』も(笑)。
とりあえず、主文となる文章の次に『ある意味ではね』と続けておけば
一気にハルキーっぽい文体になるってワケです。
ちなみに、多崎つくると私は同い年。
感情移入するよね(苦笑)。
っていうか、多崎つくるはねナイーブすぎるよ。本当にもう。
いちいち、死について考えちゃう。
『哲学大好き!』で『人の存在とは何か?』とか『生きることと死ぬこと』とか
そういっためんどくさいことばっかり考えていた10代のころなら
多崎つくるのことも理解できるかもしれないけども、
大人になって色々経験しすぎたあたしには
村上春樹の世界は、もはやファンタジーの中のものでしかなかった。
と、何がいいたいのかわからなくなってきちゃいましたが。
まぁ、ひねくった展開はないので読みやすいですよ。ある意味ではね。
GW(じーだぶ)の読書にいかがですか???
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