4月から、ある番組で女子だけのチームの担当作家になって。

ディレクターちゃんもADちゃんも殆どが20代でフレッシュ。

一般的に女子だけの集団っていうと

『表面上はニコニコして裏で悪口言い合ってる』ってイメージありそうだけど

(実際にそういう集団もあるんだろうけどね)

このチームはリーダーが優秀だからか、みんな素直に育ってくれて。

できる子はできない子に教えてあげるし、できない子はそれを補うために

自分に何ができるか考える。それってすごく大事なことなんだよね。

春に彼女たちと仕事を始めた時。

わたしゃ、そりゃー鬼ババアのように厳しく接しました。

宿題も毎週出すし、サボったら口きかないとか脅すし。

忙しい中、ワケのわからん鬼ババア作家の宿題をコツコツこなし

みんな、みるみる内に成長して。

よかった、よかった…ってこれで終わりじゃないんです。

それなりに構成も編集もできるようになってきた今日この頃。

第2の壁にぶち当たる子がチラホラ。それが…

『勉強しすぎて、わかった目線で作ってしまう』

ということ。

番組を作る時には、みんなそれはそれは猛烈に勉強します。

たとえ1分のVTRでも10分のVTRでも、真剣に勉強します。

すると『わかったつもり』になっちゃって、誰にも伝わらないVTRになる。

主観的になりすぎちゃうんだよね。

番組って、何も知らない人に説明するつもりで作ることも大切だから

(必ずしもすべてがそうじゃないけれど)

『わかってる目線』で作ったらテレビの前の人には伝わらない。

じゃぁどうしたらいいか?

『このネタを聞いて、一番最初に感じた疑問を必ず10個書き出してごらん』

とディレクターちゃんたちに伝えました。

そして取材が終わって、VTRを作る段階になったらもう一度この10個の疑問を

見返してみてごらん、って。

実際に、最初に感じた疑問ってとっても大事なんです。

それが一番知りたいことだから。

私自身、仕事をする時に必ずやります。

タレントさんやお店などに取材する時も、どこかにロケハンに行く時も。

とはいえ。

こういうテクニック的なことっていくらでも教えられるんだけどね。

最終的に必要なセンスだけは教えることができない。

それはもう、神様が与えるものだから。あとは本人の努力。

自分が最初に抱いた疑問に対して。

とことん考えて考えて考えて。

そこからまた新しい疑問が生まれて。また考えて。

私たちの仕事って、これの繰り返し。

『諦めないでとことん考える』ことを要求されるし

そこから見えてきたものは、面白い。

『知ってるつもり』と『わかっているつもり』が一番醜くて、一番怖い。

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