中井貴一さん主演の映画『グッドモーニングショー』を観てきました。

ワイドショーが舞台となっているこの映画。いやいや、これこれ。

私が観なくて誰が観るの!?ってことで

同じくワイドショー作家(なんだかイヤらしい表現だわね)naoちゃんと

鑑賞してきましたよ。

だって絶対に、見終わった後にツッコミどころ満載だろうからね!!!

 

ストーリーは…

中井貴一を主演に、ワイドショーで司会を務める落ち目のキャスターが陥る

災難だらけの一日を描いた。朝の情報番組「グッドモーニングショー」で

メインキャスターを務める澄田真吾は、

起床して早々に妻と息子から、出勤途中には番組サブキャスターの小川圭子から、

それぞれ困った相談を持ちかけられる。

さらに、プロデューサーからは番組の打ち切りを告げられて

踏んだり蹴ったり。そんな時、都内のカフェで人質立てこもり事件が発生。

「グッドモーニングショー」も事件をトップに生放送を開始する。

しかし、ほどなくして警察から連絡が入り、

犯人が「澄田を呼べ」と要求していると知らされる。

中井のほか、初の女子アナ役に挑む長澤まさみ、志田未来ら豪華キャストが結集。

というもの。

脚本・監督は『踊る大捜査線』の君塚良一さんです。

 

いや~、まぁとっ散らかってましたね。

ワイドショーの現場云々以前にストーリーがとっ散らかってた(すんません)。

ある意味、お祭り感があって気楽にみられるパーティームービー。

ワイドショーの現場にいる人間からしたら

『あんなにインスタントに番組、つくってねーよ』という感じですが

(だいたいオンエア3時間前に放送内容決めて、それから動くとかありえん)

まぁそれはフィクションだしどの場合でもそうなのだろうから致し方ない。

というか、こんだけ毎週、私たちが寝ないで命削って作っているものが

こんなインスタントにテキトーに作られているように描かれるとやはりちょっと複雑。

まぁでも、フィクションなのだから仕方ない。

 

が、しかし。

ひとつだけ仕方ないでは許されないところが。

ネタバレになるので、これから観る人はここでストップ。

『別にいいよ~』って人は読んでください。

映画の中で一つだけどうしても許せなかったこと、

それは『データを改ざんしていた』こと。

劇中で、自殺をしようとした立てこもり犯の命について

『捨てるべきか』『とっておくべきか』というデータ放送での投票をするのですが

(そもそもこんなデータ放送自体がコンプライアンス的にありえないが

フィクションなので仕方ない)

結果は、『捨てるべき』つまり『犯人は自殺すべき』が圧倒的多数。

犯人もそのOAを見ているのでそのまま放送できないと判断したプロデューサーは

そのデータを改ざんして、『とっておくべき』を多数にしたのです。

 

・・・それ。絶対しちゃだめ。

いくらフィクションでも、それはしちゃダメ。

しかもテレビ局製作の映画でそれをやったら

『テレビってやっぱり本当のことなんてなにも放送してないんだ』って

みんな思うじゃない。

ワイドショーは嘘ばっかりって思うじゃない!!!

なんなの!?そういうこと考えられないの!?ダメだよ、絶対ダメだよ!!

 

観ていてなんだか悲しくなりました。

所詮ワイドショーなんだから…って思うかもしれないけれど

ワイドショーだろうがなんだろうが、

電波にのってOAするものに変わりはなくて。

私たちは番組と真摯に向き合って作ってる。

娯楽にするのは構わないけど、絶対に踏んじゃいけない地雷ってあると思う。

 

あ~でも。一つだけよかったことは、

志田未来ちゃんの原稿読みがものすごくうまかったこと!

これは発見!!

相当練習したんだろうなぁ。そこらのアナウンサーより上手だった。

 

まぁそんなこんなで、『グッドモーニングショー』は絶賛公開中です。

naoちゃん、一緒に行ってくれてありがとう。

案の定、だったわね(笑)。

 

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