2009年にスタートした担当番組の担当コーナーが終了しました。

このコーナーは、番組と様々な企業がコラボをして商品を開発するというコーナーで

ハンバーガーに始まり、うどん、おもちゃ、バッグ、コート、カレー、鍋、歌…などなど

実に様々なものを開発してきました。

このコーナーに携わることができたのは本当に偶然だったんだけど

テレビで番組を作っていただけじゃわからなかったたくさんの貴重な経験をさせてもらいました。

例えば、自分がアイディアを出した商品がお店に並んでいるのを見たときの喜び。

商品を『生み出す』ということの大変さ、面白さ。番組を作る時とは明らかに使う筋肉が違う。

あとは、『お客さん』へのアプローチの仕方。

私たちは普段、『視聴者』に向けて番組を作るけれども

商品を開発するってことはそれぞれの『消費者』を意識するわけで。

しかも、『せっかくテレビでやるなら見たことないものをつくろう!』を合言葉に

とてもとても刺激的でクリエイティブな時間でした。特に前半は…。

そんなコーナーが終わるにあたり、立ち上げのときに私を呼んでくれた演出さんに

報告とお礼を兼ねてLINEをしました。って、LINEって!現代っ子かよ!!

いやしかしその時、演出さんが

『テレビの可能性を伝えるためにも必要な場所だったのにね』っておっしゃってて。

まさにそうなんですよ!!!

っていうか、超目からウロコだったんス!!!

今ね、テレビ離れが進んでるし、テレビを見ない人も多くなってるし。

私の友達でも、特に積極的にテレビをつけるってことはないっていう人いるもん。

でもね、そんな人たちにもね、テレビが面白そうなことをやってるよって伝える意味でも

すごく意味のあるコーナーだったんだなって思って。

テレビの可能性やテレビの存在を伝えるのって、なにも番組を作って電波に乗せるだけじゃなくて

例えばスーパーにコラボ商品が並んでて、それを手に取ったことで番組を知ってもらうってことも

ある意味とても重要なことだったんだなって。

やってるときは当たり前のことだと思っていたけど、失ったら急にその意味の大きさに気づいた。

そういう環境があるって、どれだけありがたいことだったか。

もうね、電波を流したら勝手にテレビの前の人が見てくれるなんて殿様商売の発想は捨てないと

ダメな時代にきてるんだよね。

だからこそ、電波以外に例えば商品やイベント、あとはネットとかうまく使って

『テレビを知ってもらう努力』をしていかないとって強く思った。

その危機感を持っている人って、どのぐらいいるんだろう。

写真は約1年前に行った香港取材。

この時の私は幼くて。テレビの魅力を上手に伝えることができなかった。

せっかくネットの人たちと知り合えて、密度の濃い時間を過ごせたのに。

例えば、この時であったご縁を、ちゃんと活かしてテレビの未来につなげていけるのか。

って、私ひとりの力なんてとてもとても弱いけど、でも何も考えない、何もしないよりはましだ。

テレビってまだまだ可能性を秘めた魔法の箱だと思う。

だからこそ、その使い方をもっともっと工夫して発明していかないと。

それがこれからの私たちテレビマンがやるべきことなんじゃないかな。

なんてねー。

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