お正月に、録画してあった『相棒SP』を観ながら。

なんとなく、『仕事、やめちゃおうかな』ってつぶやいたら、

旦那ちゃんは『それも、いいんじゃない?』ってものすごくライトに答えて。

『そんな、簡単に言わないでよ』ってちょっと抗議してみたものの

『いま、相棒に集中したいから。のんちゃんの人生なんだからのんちゃんがいいようにしなよ。』

とあっさり言われて、まぁ~そんなもんかと思ってみたり。

 

最近、とある現場でふと、自分が死んだ魚のような目をしていることに気づく。

いや、『気づく』っていうのはおこがましくて、私は自分の意思で死んだ魚のような目をしているのだ。

なぜならば、

自分の心を守るために。

私たちの仕事はアイディアを出して、言葉を整理して、そういうものだと思っていたけど

意見を言うと黙殺されたり、否定されたり。

アイディアを否定されるだけならいざしらず、人格も、さらにはこれまでしてきた仕事そのものも

否定されたりすると、もう本当に心を閉じる以外に自衛の手段が思いつかない。

 

こんなのよくない。

こんなの楽しくない。

こんなの面白くない。

こんなの何も生まれない。

 

自分のしていることが全くクリエイティブじゃなくて、そのことに自己嫌悪して

もう一度立ち上がろうとするけど、気付けば死んだ魚のような目をしてる。

 

本当に自分はここで必要とされているのか?

私の仕事は評価されているのか?

というか、視野に入っているのか?

 

そういうこと考えたら、もう考えるのがいやになりドロップアウトしちゃおうかなぁと思って。

冒頭の発言に至ったワケです。

 

『相棒SP』のCM中に、彼がクルっとこっちを向いて。

 

『のんちゃんにとって放送作家というのはとても大切な仕事で、

とても意味のあるものなのは理解しているよ。

仕事はのんちゃんのアイデンティティみたいなもんだもんね。』

という。

『だけどね。』

『放送作家だけが、仕事じゃない。』

 

『のんちゃんの人生において、1秒でも納得のできない時間が生じるならばそれは人生の無駄遣い。

そうなった時にカットアウトしてもいい仕事の形態を選んで築き上げてきたわけでしょ?』

『フリーランスである意味、フリーランスだからできること、フリーランスで築き上げてきたこと。

のんちゃんがテレビの世界で生きてきた20年は無駄じゃないし、ちょっとやめたぐらいで

仕事がなくなるような働き方、してないでしょ』

 

と、一気に言われました。そして…。

『だからさ、放送作家だけが仕事じゃないし。いっそのことパン屋さんとか…

そうそう、駅の近くのチョコレート屋さんでパート募集してたよ?

それもまた新しい選択肢なんじゃない?』

 

なんだろう。

彼はいつだって、最短距離で答えにたどり着く。

ウジウジと悩む自分がバカらしくなるぐらい、まっすぐだ。

 

仕事との距離感。

 

これが今年のテーマになりそうです。

ちなみに…『仕事やめたら私、収入もなくなるし、お金なくなっちゃうよ』って言ったら。

『じゃぁ、のんちゃんが稼いでいるうちに伊勢丹のセールでいっぱい買おうぜ!』

ってニコって笑いながら答えた彼が、とても愛おしかったです。

この人と出会えて、私の人生はラッキーだったな。

 

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