朝野家さんの社員食堂では、

仲居さんからフロントの方、駐車場係の方まで

実に様々なスタッフの皆さんが

一緒に食事をしていて。

賄いも、もちろん美味しかったんだけど

それ以上に私が印象的だったのは、

ここで暮らす人たちの

素顔が見られた

ということ。

湯村温泉に滞在したのはたった3日間だけど

その間、私はずっと

「この町を多くの人に知ってもらうには

 どうしたいいんだろう?」

「この町について、

 どうやって発信するのがベストだろう?」

って考えていて。

そのベクトルは

「湯村温泉の外」に向いていたんです。

町の活性化を考えるために行っているのだから

それはある意味、間違ってはいないんだけど。

(外から多くの人が訪れて町が活気づけば結果的に 

 湯村で暮らす皆さんもハッピーになる…はず!)

でも、社員食堂でスタッフの皆さんを見たときに…

『あ…、この物語の主人公は

 ここで暮らす皆さんなんだ…』

って、唐突に気づいたんですよね。

きっと、一緒にプロジェクトに参加していた方達は

とっくにわかっていたことなんだと思うけど、

恥ずかしながら、私は全然わかってなかった…。

    

社員食堂で見たのは、スタッフの皆さんの素顔。

外からきた私たち「ゲスト」と接する時

どうしても「よそゆきの顔」になるけれど、

社員食堂では自分たちの言葉で飾らずに

いつも通りお喋りを楽しんでいて。

その姿にすごく『リアル』を感じられて。

だからこそ、まずは

「ここで暮らす皆さんがハッピーにならなければ

 活性化もクソもあるかいな」って思ったんだよね。

胡散臭い酵素ドリンクの謳い文句みたいだけど

『カラダの中から綺麗になる!』みたいな感じ。

(伝わる???)

   

そもそも、ここは誰の故郷?

この物語は誰のために紡ぐもの?って考えた時に

やっぱり主人公は「ここに暮らす人々」で。

外からやってくる私たちは、

限りなく主役に近い「準主役」(ほぼW主演!)。

だから主人公である町の人たちが心から楽しんで、

喜びを感じながら、ゲストとコミュニケートしないと

なんか誰もハッピーになれないじゃん?って

気づいて。

そのお手伝いが何かできたらいいなぁって思った。

どうしても「ゲスト」を主人公に考えがちだったけど

そうじゃなくて、

準主役である私たちゲストが

主人公である町の人々をハッピーにするために

スパイスの効いた演技を

この町でしたらいいんじゃない

じゃぁどうやって、

ゲストに「スパイスの効いた演技」をさせるのか?

その「演出」は、活性化担当の職員の方達や

今回のワーケーション事業の皆さんの

「監督」としての腕の見せ所。

監督たちが知恵を絞って演出やシナリオを

作っていくんじゃないのかな。

   

だってさ。

私たちゲストにとって、

この町は「3日間(旅の間)の非日常」だけど

主人公である町の人々にとっては

「日常」なのだから。

そりゃ「日常」を大事にしようよ。

   

もし私が、

この町の活性化のための物語を描くとしたら

主人公である町の人々を置いてけぼりにせず

町の人たちがチャーミングに見えるような

ストーリーを紡ぎたい。

って。

別に、オファーされたわけでもなくて

勝手に妄想してるだけだし

湯村温泉に再訪する予定も現時点では

未定なんだけど…。

(社長の「お家ごはん」に突撃するから

 めっちゃ行きたい…。たぶん行くけど!)

社員食堂で、この町の人々を見ていたら

なんかそんな風に思った。

まとまりのない文章になっちゃったけど

忘れたくなくて書いておきます。

これに気づけたのも、社員食堂にいけたからこそ。

改めて、朝野家さんに感謝です。

   

non。