この春、絶対に観たい作品だった映画『スポットライト』をやっと観ました。

すごくいい映画でした。っていうか、観てよかった。

報道というか、情報に携わるすべての人に観てほしい。そんな作品です。

 

アメリカの新聞「The Boston Globe」の記者たちが、

カトリック教会の醜聞を暴いた実話を基に描くスリリングな社会派ドラマ。

カトリック系住民が多いボストンで、神父による児童への性的虐待事件を暴露した

新聞記者らの困惑と共に、次々と明らかになる衝撃の真実を描き出す。

というストーリー。

 

なんかね、映画の舞台が新聞社ということもあって

普段、自分が仕事している環境と

とても酷似していてわかりすぎるぐらいわかりすぎて

なんかもう、途中で息が苦しくなるほどだった。

情報をつかんで、吟味して、取材対象者ときちんと向き合って、

信頼関係を築いてそうやって真実に少しずつ近づいていく感じとか。

自分の頭で考えて考えて考えて、どう伝えるべきかなにが真実なのかを精査する。

こういうこと、やっぱり大事なんだよ。

時間をかけてモノを作るって、やっぱりある意味とても大切。

 

インスタントな取材では、インスタントなモノしか作れない。

誰かの心を震わせるものなんて、やっぱり簡単には作れないんだよな。

な~んてことを思いました。

あと、真相の核心に近づきつつあった時にちょうど『911』のテロが起こって

それまでやっていた取材をすべてストップさせられて、

テロ報道に集中しなくちゃいけなかったりとか。

この辺も、超わかった。ギリギリする気持ちとかもどかしい感じとか

だけどやっぱりテロについて報道しなくちゃって思う正義感とか。

情報には『圧倒的な優先順位』があるってことを突きつけられる感じとか

私たちもよく直面する。

 

誰か何かを伝える仕事をしている人に、観てもらいたい作品です。

どんどん上映館が減っているので、お早めに!!

 

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